環境・教育・福祉・国際理解・ボランティア活動・まちづくり等に関し、

市民を対象とした様々な学びの機会を提供する事業を開催しています。

主な取り組み

中高生による水俣研修

水俣研修を通じて目指したもの

東日本大震災から早4年が経過明日今日。目に見える部分での復旧は進み、いわき市民の多くはそれなりに元通りのような生活を取り戻している。しかし、一方には、困難な状況を抱えたまま前に進むことができない状況にある被災者・避難者の存在があり、その間の意識の格差は大きくなるばかりであると言わざるを得ない。いわき市に住む者の多くは、半ば諦めの気持ちで原発事故から目を背けて日々暮らしている。
しかし、いわきが本当の意味で復興するためには現実と向き合い、いわきで生じている「いわき特有の様々な問題」を克服して前に進むというプロセスを経て、震災前よりも活気と魅力のあるいわきとして再生していかなければばらない。復興には何十年という年月を要するため、将来のいわき市を担う若い世代の意識の啓発及び育成が非常に重要である。

熊本県水俣市は水俣病により甚大な数に及ぶ犠牲者、被害者を生み出し、コミュニティ崩壊の危機に直面した土地である。しかし人々は「もやいなおし(ばらばらになってしまった心の絆をもう一度繋ぎ合わせる)」を合言葉にこの公害に真っ向から立ち向かってきた。半世紀にわたり様々などりょくを重ね、水俣に誇りを持つ大勢の市民が生き生きと暮らしている。それは未曽有の危機に直面している我々いわき市民が今学ぶべき先達の姿である。

この研修は、いわき市在住の中高生を対象としている。震災後の彼ら自身の体験をもとに、この研修を体験することで、彼ら自身がいわきの将来を担う主体であるとの自覚を醸成することができるものと考える。
また、被災地から遠く離れた熊本を訪問することで困難に負けずに逞しく成長している彼らの姿を発信し、様々な形で現地の人達と直に交流することで東北への復興支援への感謝の気持ちを伝え、遥か東北の被災地を身近に感じてもらう親善大使としての役割も重要なミッションである。この学びの未来を創る礎となることを願い、本事業を実施している。

平成25年度水俣研修

平成25年度水俣研修

平成26年度水俣研修

平成26年度水俣研修

行程(2014年度)

年月日 内容
2014年8月18日(月) いわきより移動(羽田発10:25→熊本着12:10)
12:30 昼食
14:00 玉名市有明中学校にて交流会(約1時間)
16:00 蓮華院誕生寺へ到着(法話・オリエンテーション)
17:00 入浴、食事
19:00 自由時間
2014年8月19日(火) 水俣へ移動
08:00 水俣へ出発

  • 水俣病資料館見学
  • 語り部に聞く(杉本肇氏)

10:00 水俣病慰霊碑~不知火海~魂石~恋路島

  • 親水護岸見学
  • 湯の児スペイン村 福田農場

14:30 田舎生活体験:出水民宿入村式

  • 田舎体験など
2014年8月20日(水) 09:00 水俣に学ぶ

  • 講師:遠藤邦夫氏(【財】水俣病センター相思社)
  • 水俣病歴史考証館見学
  • みなまたエコタウン視察(環境学習)
  • ビンのリサイクル・リユース工場((株)田中商店)見学
  • ご案内:田中利和専務

14:00 芦北御立岬へ移動
14:30 自由時間

2014年8月21日(木) 熊本へ移動
08:30 芦北出発
10:00 熊本城見学
13:00 熊本県知事表敬訪問
14:00 阿蘇へ向けて出発
16:00 野外体験(水基群巡り)
2014年8月22日(金) 09:00 エコツアー

  • 阿蘇火山博物館
  • 阿蘇噴火口見学
  • 阿蘇神社参拝
  • 水基群巡り

19:00 花火

  • 野外調理
2014年8月23日(土) いわきへ移動
熊本空港~東京~いわき(熊本発11:20→羽田着13:00)

感想文(2014年度)※一部のみ

感想文
勿来第2中学校2年生(Aさん) icon_pdf水俣研修を通して
福島工業高等専門学校2年生(Sさん) icon_pdf水俣研修へ行って
磐城高校2年生(Mさん) icon_pdf研修を終えた今思うこと