小名浜地区における支援活動と今後の計画
3.11大震災を越えて… いわき市小名浜地区における支援活動と今後の計画

支援事業計画 第1期 (平成23年3月11日〜5月31日)
1.自炊による炊き出しの定着
(熊本県玉名市「NPO法人れんげ国際ボランティアの会」よりの助成を受け、4月1日から実施・6月19日完了)
この自炊炊き出しの中で中心的に動いてくれる避難所のメンバーを今後の配食・仕出しサービス事業でのキーパーソンとして養成していくことを想定。
No | 地区名 | 会場名 | 提供数 | 詳細 |
---|---|---|---|---|
1 | 小名浜 | 小名浜第二中学校 | 42 | 自分たちで用意した器材で自炊・食材提供 |
2 | 同 | 江名中学校 | 78 | 本会が準備した器材で自炊・食材提供 |
3 | 同 | 江名小学校 | 130 | 本会が準備した器材で自炊・食材提供 |
4 | 同 | 小名浜市民会館 | 23 | 自分たちで用意した器材で自炊・食材提供 |
5 | 同 | 小名浜高校 | 52 | 自分たちで用意した器材で自炊・食材提供 |
6 | 同 | 洋向台東集会所 | 40 | 自分たちで用意した器材で自炊・食材提供 |
7 | 平 | 福島高専 | 135 | 本会が準備した器材で自炊・食材提供 |
8 | 同 | 好間公民館 | 30 | 調理済の状態で提供 |
9 | 常磐 | 湯本第二中学校 | 53 | 自分たちで用意した器材で自炊・食材提供 |
- 4月11日の余震により市内全域が断水に戻ったため、各避難所の人数は一時的に増加
- その後の状況の変化に応じて提供形式ならびに数が変更となり、6月12日時点では3箇所に対して調理済または食材の提供を実施 提供食数 10,000食以上
- 炊き出し中に収集した情報を基に支援物資・救援物資の配布を併せて実施。『衣』サイクル研究会・青い鳥・ボーイスカウト各団などから提供された物資を活用
2.地元農産品の炊き出しへの活用
食材は平一丁目に於いて市内の農業生産者からの産直野菜や市内の食品加工業者からの
製品販売している「スカイストア」(運営委員会委員長:松崎康弘氏)で準備した上で届けてもらうシステムで実施。
市内で木酢液を農家に販売し営農指導を積極的に行っている事業者(有)「木紅木」(社長:菊池祐実子氏)の紹介により、農業生産者のニーズの聞き取りを行い積極的に自炊炊き出しでの活用を働きかけ
3.いわき市小名浜地区災害ボランティアセンターの立ち上げ
◆センターとしての直接的事業
① 津波被災地における家財道具の片付け・掃除の手伝い
② 側溝などからの津波土砂の取り除きなど公共ニーズへの対応
③ 支援物資の配布
④ 被災者の避難所から新住居への引越しの手伝いとその後の見守り
⑤ ボランティア活動参加者の調整
◆いわき市社会福祉協議会
「いわき市災害救援ボランティアセンター」の傘下に入りその支部的な機能を有する
作業ニーズが収束した段階で被災者の生活再建に対するサポート事業にシフト(7月18日)
活動ボランティア総数3,800名/対応ニーズ600件/1日の最多ボランティア受入数180名
運営経費の一部にNPO法人WE21ジャパン・ねりま被災地の女性たちを支援する会 等からの寄付金を充当
4.いわき市内の被災地全体を網羅する災害救援ボランティア組織連絡協議会への参画
いわき市・いわき市社会福祉協議会災害救援ボランティアセンター・いわきNPOセンター等との連携により設立
(4月27日初会合)
5.地元農産品の地域外への販売促進支援
「スカイストア」・「木紅木」との連携により地域の農産品および加工品を
首都圏に向け販売できる機会の創出:いわき復興支援バザー・もったいないショップでの企画販売会の開催など。
支援事業概要 第2期 (平成23年6月1日〜24年3月31日)
1.地元農産品の地域外への販売促進支援
2.避難者の自立に向けた支援 生活再建(家財道具の調達支援・見守り支援)
- 避難所を出て新住居に移動するタイミングで生活物資を調達・配布
- いわき市小名浜地区復旧支援ボランティアセンターの立ち上げ(8月8日)
- 今後地域コミュニティから切り離された被災者への見守り支援事業の基礎データ作成とサロンの開催
- いわき市小名浜地区復旧支援ボランティアセンターとして小名浜地区内雇用促進住宅集会所に於いてサロン(1ヶ所あたり4回/月程度)を開催 9月1日~定期開催
- いわき市社会福祉協議会・いわき市小名浜地区包括支援センターとの連携
- 民間アパート居住被災者向けの常設交流サロン「小名浜地区交流サロン」(タウンモールリスポ内)の開設(11月13日~常時開設)
- おなはまサロンだよりの編集・発行 (1月号~)
- これまでの地域コミュニティレベルでの茶話会の開催などを企画・運営
- 津波の被災地の各自治会レベルで行う温泉バスツアーの開催
- 小名浜地区の中心的商業施設タウンモールリスポを会場とするイベント開催
≫子供向け交流イベント「ぼくと私の海辺のクリスマス」
≫ボランティアと支援を受けた被災者との交流イベント「ボランティアとのクリスマス交流会」
≫仮設住宅入居者と周辺地域住民との交流イベント「泉地区お雑煮交流会」など - 様々な被災者の状況に応じた事業の企画運営
- 平成24年度についても小名浜地区復興支援ボランティアセンターの継続開設決定
3.避難者の自立に向けた支援 雇用再建(女性のための就労創出)
① 「母さんのお弁当」事業
- 自炊炊き出しを通して多量の食材を扱っての調理になれた女性たちを雇用し弁当を販売
- 7月19日正式販売開始
- 雇用状況:管理責任者1名(正式採用)・調理担当者2名・配達担当者1名(被災者からのパート雇用)
- 赤い羽根共同募金会の「災害ボランティア・NPO活動サポート募金」助成事業として実施
- 地域の事業所・支所などに対して販売すると共に、小名浜地区復興支援ボランティアセンターでの被災者向け交流事業の際の食事や作業ボランティアに対する弁当として活用
- 平成24年度末までに次年度以降の事業継続に関する就労者の意思の確認実施
② リメイク手づくり品製作販売事業
- 工房ぴ~ぷるでのリメイク品製造販売の下請け作業による雇用創出
- 被災者の中で縫製技術のある、または縫製に関心のある女性を募り工房にて研修・指導後ミシンを貸与して製品の製作にあたってもらう
- 復興応援「がんばっぺいわき」ワッペン付きエコロジカルトートバッグ(ジーパンからのリメイク品)の製造販売
- いわき市委託事業「ファイバーリサイクル促進業務」の一部として実施
- 本会HP・首都圏での販売会を通して販売
- 広野町から避難して仮設住宅に暮らす女性たちの作ったマフラー・アクリルタワシ・セーターなどをエコプロダクツ2011での本会ブース内で販売
4.オーガニックコットン栽培による 3.11大震災被災地 リ・アグリ・プロジェクト
地球環境基金による助成決定
・課題と目的
① 3.11大震災津波被災エリア内の耕作地における塩害による休耕状態
② 福島第一原発事故による放射能汚染の風評被害による農家の困窮と食用作物栽培に対する不安
③ 福島第1原発事故により耕作地から切り離された双葉郡農業従事者の仕事不足
④ 被災者自立に向けた雇用創出の必要性
⑤ オーガニックコットンの栽培(環境配慮型農業)から製品製造・販売・購入・使用・リサイクルに至る一連の「衣」リサイクルの環の完結形の提示
農業応援エコツアーによる交流人口の再創出 ・実施内容とスケジュール
① プロジェクト事業化検討委員会の組織
② 検討委員会メンバーによる先進実証実験地視察
≫:1月17日実施
≫研修地 長野県小諸市 小諸エコビレッジ・上田市 信州大学農場
③ 検討委員会メンバーによる学習会の開催と一般参加者の公聴募集 :1月26日実施
(講師 株式会社AVANTI 代表取締役 渡邊智恵子氏)
④ 農地・耕作者の公募と決定 ⑤ 次年度に向けた土作りといわきの農業応援エコツアーの実施
5.小名浜地区追悼事業
世界が祈る ふくしま・いわきのために
ふくしま・いわきで祈る 世界のために 開催
平成24年3月11日、東日本大震災から1年となるこの日、
被災地のひとつである福島県いわき市小名浜地区において、震災被災者に対する追悼と、
福島第一原発事故後未だに混乱の続く福島県の現状が収束され、
まちの復興が一日も早く成ることを『祈る』集いの場をもつ。
概要
日時 平成24年3月11日(日) 午後1:00~4:00
会場 小名浜美食ホテル 1Fフロア・海側ウッドデッキ
各国の先住民族などによる『祈り』にまつわるパフォーマンスステージ
- オーストラリア中央部のアボリジニ女性たちの祈り(海外より招聘)
- インド・チベット・ハワイ・タイ・アイヌなど(国内より招聘)
シタール演奏 若林忠宏
チベット歌謡 バイマー・ヤンジン
ハワイアンフラ 未定
タイ舞踊 いわき市内在住タイ女性グループ
アイヌ舞踊 未定
沖縄舞踊 エイサー - じゃんがら念仏踊り 内郷下綴青年会
- アボリジニアート展示
- いわき市主催公式追悼事業会場と結んでの追悼メッセージ中継
●屋外会場部分での電源としての蓄電池、ソーラー発電の使用