ピープル&おてんとだよりvol.8
【2020年12月30日号】
毎年恒例行事として行ってきた「ふくしまオーガニックコットンプロジェクト」の首都圏での報告会は、6月13日にzoomを使用してのオンラインで開催されました。昨年までなら思い付きもしなかった手法が、コロナ禍の中では必然として受け止められ、全国各地の方々と、ピープル及び株式会社KITENの事務所、そして各地のコットン畑を中継で結んでの報告会となりました。そして、80名を超える方々に参加頂くことが出来ました。
首都圏からの援農ボラバスの来訪数はめっきり減ってしまった今年ではありますが、この報告会の中でコットン畑の様子を目にした参加者の方々から「また畑に行って農作業のお手伝いをしたい!!」との声を沢山頂くことが出来、きっとまたコットン畑で再会できる日が来ると確信できるありがたい場となりました。
昨年の台風19号の被災後の支援活動の流れから、今年は「コロナ禍の中で災害にどう対応するか?」という学びを得る場づくりにもチャレンジしてきました。実際に7月九州豪雨の被災地となってしまった熊本県人吉球磨地域で、コロナ禍の中活動してきた支援団体の方々に、現場での工夫のお話を伺う機会を設け、支援団体の関係者や自治会の役員の方々と共に学ぼうとしたのです。
8月、10月にいわき市の助成を頂いて研修会を開催。その後にはこの経験を活かしていわき市の委託事業としての学びの場づくりを行い、その内容はYOU YOUBEでも発信しました。
こうした取り組みを継続するようになった背景には、台風災害後の支援活動として被災地区内でのサロン活動を計画していたにも関わらず、地元の自治会側からコロナ禍の中でサロンを設けることへの懸念が強く寄せられ、全く動き出せない状態に陥ったことがありました。この学びの場を通して得られた成果が、平常時からの地域の中でのつながりであったことは、当然なことではありながら深く考えさせられるものでした。
今年度、私たちはセブンイレブン記念財団の助成を受けて「フード&クロジングバンク」という新たな仕組みを地域の中に構築しようと動いてきました。これは、地域内で何らかの理由で生活困窮により食の部分で支援の必要な状態に陥った方への食の提供を行う「フードバンク」の事業と同様に、衣の部分でも必要に応じて支援ができる形を整えようとする試みです。
長年ピープルが本来事業の中で対応してきたことではありますが、地区保健福祉センターや福祉施設などから入ってくる衣料提供オーダーに応えることを、ピープルの持つ機能の一つとして明確に打ち出そうとしているのです。来る1月31日には、この事業をPRするイベントの開催を計画しています。コロナ禍の中ではありますが、工夫をして何とか開催にこぎつけたいものです。