【2018年3月9日号】 いわき震災通信vol.101

皆様、

今朝は、「春嵐」という言葉がふさわしいような強い雨風が窓を打ち付けています。いわき市に大雨、洪水、暴風、波浪の各警報が出されました。早く雨雲レーダー上の雨雲が動いて、太平洋に出てくれるようにと祈るばかりです。でも、これが明後日でなかったことに、感謝しなければなりません。

 

震災から丸7年目の311、3月11日が目前に迫ってきました。

今回の311は、これまでとはちょっと違ったものになっています。

震災の翌年から始めた「ふくしまオーガニックコットンプロジェクト」のこれまでの歩みの成果として、311当日に一つのイベントを企画しているのです。

地域内外のたくさんの方々に栽培のお手伝いを頂いたコットンを、たくさんの方に糸に紡いでいただき、紡ぎ上がった糸で作ったコットンランプシェードを自然エネルギーで灯します。

「つむぐ、ともす、かなでる ふくしまメモリアルライトアップ2018 in久之浜」というイベント名です。

「つむぐ」の部分、綿繰りをして、チャルカで紡ぐという作業に関わってくださった方の数は、500名を超え、これまで出来上がったランプシェードの数は、当初の目標200個の1.5倍である300個をクリアしました。

イベント会場でたまたまお会いしたことがきっかけで、たくさんの糸を紡ぎあげてくださった方や、糸紡ぎのサークルのグループとして紡ぎ手に名乗りを上げてくださった方々、「紡ぐのは苦手だけれど、綿繰りなら…」と、綿繰り作業を買って出てくださった方、等々…。

本当に様々な場所で、様々な立場で、様々な暮らしを営む方々が、福島に思いを寄せてくださったことで出来上がったランプシェードたちです。

そして、このランプシェードをつないで希望の明かりを「ともす」のは、当日来場してくださった方々ということになります。

「かなでる」の部分では、クラシックライブ、ゴスペル、ウクライナの歌姫カテリーナさんと、素敵な響きを届けていただけることになっています。

天気予報によると、この雨が収まれば当日は雨の心配は無いとのこと。雨の後には風が吹くと、地域の方たちが言っておられました。風対策をしながら、当日を迎えたいと思います。

もし、お近くにおいででしたら覗いてみてください。

 

つむぐ・ともす・かなでる ふくしまメモリアルライトアップ in 久之浜

と き:2018年3月11日 15:00―20:00

ところ:いわき市久之浜町コミュニティ商業施設 浜風きらら及び稲荷神社周辺

参加費:無料(カンパへのお力添えを下さった方には、希望の明かりをお持ち帰りいただくことにしています)

【福島県 ふるさとふくしま交流・相談支援事業】

 

311の前日、3月10日にはピープルといわきおてんとSUN企業組合の双方で、事業を行うことになりました。ピープルが主催するのは「関西からの元気玉公演」。浄瑠璃人形と韓国伝統芸能が融合したステージです。

震災直後の混乱した状況の中、人形遣いの勘緑さんが徳島からおいでになって小名浜の商業施設で文楽の舞台を見せてくださいました。小名浜地区で災害ボランティアセンターを運営している頃のことです。

土砂を取り除くこと、物資を配布すること、食料を確保すること…それだけの日々の中で、元気玉の皆さんの演奏と生き生きと動く人形の姿に、心癒されたと心底感じ、涙が流れたことを今も覚えています。

その後も、ご縁の深い勿来地区に毎年この時期に足を運んで下さる勘緑さんたち。

今年は、小名浜でも公演をお願いすることができました。

公演の会場は、市営と県営の公営住宅が並んで立つ永崎団地の集会所です。

昼食時には、泉地区婦人会の皆さんが炊き込みご飯を提供くださることになっています。

文化が、そして美味しいご飯が人の心を癒す…そんな体験をもう一度思い出したいと思います。

参加費無料。11:00から。

【復興庁 心の復興事業】

 

一方、いわきおてんとSUN企業組合の事務所では、UKの化粧品メーカーLUSH主催のイベントが開催されます。

この度、LUSHの商品をギフト用にラッピングするためのKNOT WRAPとして、いわきおてんとSUN企業組合の茶綿手ぬぐい生地が使っていただけることになりました。

それを記念しての手ぬぐいワークショップをおてんと事務所で催すことになったのです。

LUSHといわきおてんとSUN企業組合のつながりを深めて頂けることに、心から感謝したいと思います。

なお、こちらの参加者募集は終了しております。

 

2月末で、いわきおてんとSUN企業組合からスタッフが一人巣立って行きました。組合の中で、ツアー部門と有機農業部門の担当をしていたMさん。

一度社会に出て働いていたのを辞めて日本農業経営大学校に入学して学んできたという、異色のキャリアが物語るように、強い意思を持つ彼女。組合の先行きが見えず組織内に混乱を抱えた時期に入社して以来、目前の課題に真摯に立ち向かう日々を共に支えてくれました。そして、逆に彼女は組合事務所を来訪して下さるたくさんの皆さんに育てていただきました。その彼女から、「ふるさと浪江の復興の力になりたい」と、退職の意思を伝えられたのは、昨年の夏頃だったでしょうか。帰還の宣言を出したとは言え、なかなか住民の戻らないふるさとの街で、彼女自身の夢を形にしてことになります。

企業組合の組織内部で行ってきた事業の一つ一つが、今後の浪江での活動につながってくれることを祈り、心からのエールを贈りたいと思います。彼女の巣立ちを見ていて、思ったことがあります。

いわきおてんとSUN企業組合が、今後担う役割があるとしたら、彼女のように次へのステップを踏み出す準備の場所と時間を提供することかも知れない。震災から7年という時間の経過の中で見えてきたことです。

 

福島も、前に進む動きは遅いかもしれませんが、決して立ち止まっているわけではありません。

今回も長文にお付き合いくださいまして、ありがとうございました。

 

 

吉田恵美子

特定非営利活動法人 ザ・ピープル 理事長

事務局 〒971-8168 福島県いわき市小名浜君ヶ塚町13-6

TEL 0246-52-2511 FAX 0246-92-4298 携帯 090-2881-3107

URL:http://npo-thepeople.com/

小名浜ボランティアセンター センター長

URL:http://onahama-volunteer.jimdo.com/

いわき おてんとSUN 企業組合 代表理事

事務所 〒970-1152 福島県いわき市好間町中好間字川原子作17-1

TEL 0246-80-0662 FAX 0246-85-5978

URL:http://www.iwaki-otentosun.jp/